「かばん屋の相続」

 京都の某老舗かばん店の相続問題に着想を得たと思しき作品です。事実の記録ではなく、ほぼフィクションで、「謎」の解明が見事な短編です。
 著者は、「下町ロケット」で直木賞を受賞された池井戸潤さん。

 「相続」という題名がついていますが、銀行小説と言った方が良さそうな内容で、金融機関の裏側を垣間見ることができるという意味でも、興味深いと思います。


かばん屋の相続 (文春文庫)

かばん屋の相続 (文春文庫)